コンフィデンスマンJP~ロマンス編~感想

長澤まさみが可愛い映画(シリーズ)だった。喜怒哀楽、どれをとってもひたすらに、いちいち可愛い。冒頭のはっちゃけている仕草なんか、キングダムの楊端和の時の演技十差がさらに可愛さを増幅させる。

 

この作品では、天才詐欺集団のドタバタ劇が描かれており、物語中盤からクライマックスにかけて大逆転が度々起きる作品。豪華キャストで贈る、長時間版スカッとジャパンのようだ。

邦画は正直アクション性やメッセージ性に欠けている傾向があるため視聴を避けていたが、22年目の告白といい終盤のどんでん返しが痛快な良作が沢山ある。

 

序盤は後から振り返ると重要な伏線のオンパレードだった。偽のダイヤモンドをいつ使うのかを忘れさせる脚本でいいなと思えた。最初期に出してその後に、ダー子とジェシーの恋路の行方や発砲事件など、衝撃が大きいエピソードが様々な伏線の存在を忘れさせた。最後の展開は全く予測できなかった。監督の手腕はもちろん、女優陣の演技が凄いや。特にジェシーの手下でありダー子の弟子役を演じた織田梨沙さんに惹かれた。裏表が一切なさそうなキャラがスパイに手を染めるギャップが面白い。

 

最後の仕掛人総明かしでは驚きの連続だった。氷姫役がまさかの身内、しかもダー子の師匠だったとは1ナノも予測できないのでは。ドラマ視聴者なら顔を見ただけで分かることかもしれないけれど、映画から入った身からすると一番の驚き。

 

脚本とは関係ないが、髭男のPretenderはこの作品がルーツだったとは。単語訳は「∼のふりをする」ということで、実際に登場した人物は皆、他の役を演じきった。味方のふり、恋人のふり、そして女王のふり。脚本にドンピシャだ。

今までは不釣り合いなカップルの恋愛模様をテーマにしたJPOPの神曲だと思っていたが、原作を知ると、騙しあいの意味合いが強いと感じる。